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1.はじめに

2.現状調査 

3.提案

4.おわりに

5.参考文献

6.謝辞

3.3 情報提供の改善

 

3.3.1 モデルコースの作成

 次に3つ目の提案として「情報提供の改善」を提案する.「情報提供の改善」という観点から考える提案として一つ目は,「研究施設の場所が分からない」「施設を見学したいが時間がない・時間が読めない」といった問題点を踏まえ,先述の新しいバスルートの提案と照らし合わせた「目的別のモデルコースの作成」を行うことである.今回地域施設班では例として「最先端科学コース」と「家族で楽しめるコース」をそれぞれ作成した.2つのコースは見学時間の目安やバスによる移動時間,昼食の時間等が考慮してあり.モデルコース通りに進めば見学目的を達成できるようになっている.

     

          図24                         図25 

 

 「最先端技術コース」(図24)ではつくばにある科学系の研究を主に行っている研究施設を中心に組んだコースとなっており,装着型ロボットスーツ「HAL」の展示・操作体験を行っている「サイバーダイン」や世界一癒しの効果があるといわれるロボット「パロ」の展示を行っている「サイエンススクエア」を含んだルートとなっている.
 また,各研究施設の来訪者の構成で最も多いものが家族連れであることがアンケート結果よりわかったためモデルコースとして「家族で楽しめるコース」(図25)を作成した.こちらのコースでは世界最大級のプラネタリウムを持つ「エキスポセンター」や実際に使われた宇宙船の内部を見ることのできる「JAXA」など,特に体験型の研究施設を多く含め子供が楽しめるコースとなるよう作成してある.

 

 

3.3.2 案内板の利用並びにポスターの作成

 「情報提供の改善」という観点からの提案の2つ目として,「情報を得ようとしているのに得られていない人がいる」「各研究施設間の繋がりが希薄である」といった問題点を踏まえ,「各研究施設の案内板を活用」し情報提供の場とすること,また調査結果を踏まえた「来訪者が知りたい情報を載せた案内板用ポスター案の作成」を作成することが提案となる.今回地域施設班では案内板の利用の提案と,この案内板に貼るための「来訪客が知りたい情報」が掲載されているポスターの一例を作成した.

          

      

                        図26

ポスターに載せた情報の1つ目が「各研究施設の詳細」,2つ目が「各研究施設の位置・アクセス方法を載せた地図」の掲載となり,これらは先述した「来訪者が知りたい情報」を踏まえての掲載となる.また,3つ目・4つ目はそれぞれ今回地域施設班が作成した「パークアンドバスライドの提案」と「作成した目的別モデルコース」をそれぞれ掲載した.これらにより,より来訪者が快適に研究施設を周れるようになり各研究施設の来訪者の増加に寄与できると考える.

 

 

3.3.3 インターネット利用の改善

「情報提供の改善」という観点からの提案の3つ目として「来訪客の大半がインターネットによって情報を得ている」という事実から,「つくば市の研究施設に関するサイトの改善・充実」を提案する.

   

                        図27

 現在インターネットで「つくば市 観光」と検索すると「つくば観光コンベンション協会」が表示される.このサイトはつくば市の観光情報が一括で載せられたポータルサイトとなっており,そこから「サイエンスツアーオフィス」へ、「サイエンスツアーオフィス」から各研究施設へアクセスすることが可能となっている.
 しかし各研究施設への来訪者の多くはこのようなポータルサイトを利用せず,直接各研究施設のサイトへとアクセスしているという現状がある.現在,各研究施設のサイトからはサイエンスツアーオフィスや他の研究施設へアクセスすることができないため,サイエンスツアーに関する情報や他にどのような研究施設が見学できるかといったことが分からない状態となっている.

    

                        図28

 現状を踏まえた上での改善案として,各研究施設とサイエンスツアーオフィス,及び各研究施設間の相互リンク・情報共有を提案した.それまで行えなかった研究機関同士のユーザーの共有により来訪者はより多くの研究施設の情報を手に入れられるようになり,現行の状態より多くの研究施設を周ると思われる.また,サイエンスツアーオフィスに今回地域施設班で提案したパークアンドバスライドの情報,モデルコース及び地図を使ったビラを掲載することでそれらの利用者の増加に寄与できると思われる.